連載全2回のうち第1回目
作成:讃匠 麺研究センター
今回は、長く生き残るための、多くの方が誤解している「成長」の本質をお伝えします。
売上不振店の9割が、実は「頑張りすぎて」失敗しています。
庭の木々や池の魚のように、ビジネスも本来は自然に成長するもの。成長していないのは、どこかに「無理」があるからです。
その無理を取り除くのが根っ子理論の真髄なのです。
これからは、根っ子理論を中心として無理せずに、長く生き残り、成長を続ける戦略を一緒に深めていきます。
自然界にあるものになぞらえると、桜の木は「今年は何輪咲こう」と計画していませんし、池の魚も「今日は何匹捕まえよう」と目標設定はしていません。
ですが、桜の木は毎年美しく花を咲かせ、池の魚は元気に泳いでいます 。
私たちが運営する店舗も、本来はそうあるべきなのではないでしょうか。
自然の力に学ぶように、お店が持つ「根っ子」を活かすだけで、無理なく成長を続けられるはずです。
お店が持つ「根っ子」とは、本来持っている強みのことです。
あるお店では、すでに40年以上の経験と実績がある出汁の根っ子・三世代にわたって自然に身につけてきた「おもてなしの根っ子」・長年お店のある地域と関係性を築いてきた「信頼の根っ子」を持っています。
この根っ子を活かすだけで自然の力に学ぶように、無理なく成長を続けられるはずです。
貴店にもすでに成長するために大切な「根っ子」が必ず備わっています。
貴店の大切な「根っ子」は、本来成長につながるものですが、成長を妨げる「無理」がお店の活気を奪ってしまうことがあります。
ここでは「無理」の正体について詳しく見ていきたいと思います。
まず、他店の真似をする「無理」です 。
チェーン店のメニューを真似したり、他店の成功事例をそのまま導入したりしていませんか?
そんなときは、「真似をやめる」だけで、お店は自然に回復していきます 。
40年の出汁の経験・技術という唯一無二の「根っ子」に回帰することで、他店にできない「三世代の味」を再発見できるでしょう 。
努力は不要で、元に戻すだけでできることです。
次に、過度な計画を立てる「無理」があります 。
詳細な事業計画書の作成に時間を浪費したり、市場調査ばかりで行動が遅れたりしていませんか?
そんなときは、「計画をやめる」だけで、自然と加速していきます 。
今日から始められる小さな行動から開始し、手持ちの資源(根っ子)だけで始めることで、計画時間はゼロ、実行時間は100%にできます 。
最後に、家族の対立という「無理」です 。
三世代がそれぞれ違う方向を向いたり、「誰が正しいか」の議論に時間を浪費したりしていませんか?
そんなときは、「対立をやめる」だけで、自然な調和が生まれます。
例えば、父は技術の継承、母は細やかな気配り、息子はデジタル担当というように、各自の得意分野に専念することで、会議不要で自然な分業が解決策となります 。
続きはこちら<< 1 2 >>