連載全4回のうち第3回目
作成:讃匠 麺研究センター
うどんの手打のプロがよく陥っている間違いは、 厚さを厚く圧延して幅を細くカットしていることです。
こうなってしまう原因は、手打で麺棒を使って圧延する場合、 グルテン組織の弾力があり反発が強く、蕎麦の様に簡単に薄く圧延しきれず、 厚い生地のままカットする方が楽なので、そのままの厚みで幅を狭くしてしまうためです。
出来上がった生麺を茹で上げると、麺線の断面形状は、 包丁の刃の入った2面は茹で釜の中で湯が通り易いので外側に向って膨れます。 圧延した2面は湯が通りにくいので凹むようになります。 そして2面は膨らみ、2面が凹む形状になります。 膨らんだ面は表面がつるつるして出汁がのりにくいという問題があります。 反対に薄く圧延して幅広くカットし、茹で上げると四辺とも凹み、 角がシャープな良いうどんができます。 この様になれば、出汁ものりやすいです。 美味しいうどんを見分けるのは簡単で、食べてみる必要はありません。
茹でたうどんの麺を見るだけで簡単に分かり、見分け方は下記の通りです。
前歯で噛んで、噛み切れない、粘りの強いうどんほど良いのです。
職人の感覚ではなく、デジタル麺厚計で厚みを測定し、一定の厚さにする事が茹でにも影響します。
職人は長年の経験と技術から、 うどん生地を伸ばす際や麺を切る際に感覚的に厚さを確認します。 それに加えて簡易な測定器具を使う事もありますが、 生地を伸ばしている段階で手の感覚を利用し、均一な厚さになっているかを確認し、 手のひら全体で生地をなぞることで微妙なムラを感じ取ります。
また、生地を薄く伸ばした際、手に持ったときの「重さ」や「弾力」で厚さを確認します。 職人の感覚を直接反映するため、完全に均一な厚さを保つのは難しく、経験に依存します。 そのため、初心者には感覚の習得が難しい場合があります。
麺のカットも同じで、生地を切る際に包丁の動きや見た目を基準に厚さを測ります。 包丁で生地を切りながら、その切り心地や抵抗感で厚さを確認し、 切った麺の断面を目視し、厚さや均一性を確認します。 生地を切る際、包丁が生地を切る「音」や「手応え」で厚さを確認する職人もいます。 精度を高めるために定規やスケール、ノギスなどの測定器具を使用する場合もあります。