連載全3回のうち第1回目
作成:讃匠 麺研究センター
※本記事は、2024年12月末に執筆されたものです。季節感の異なる記述が含まれる点がございます。何卒ご了承ください。
今年も最後の最後の締めくくりになってきました。
私にとって、今年の9月以降から年末にかけての月日の流れは、まさに滝のような流れでした。
今年1年、私の拙いブログにお付き合いいただきまして、本当にありがとうございます。
皆さまのお役に立つ情報を届けたいと思い、今年1年いろんなことを試してみました。
麺の本質、麺の美味しさの研究、スープのこと、人手不足のこと等々、出来るだけ最新情報で、
皆さまのお役に立つ情報をお届けすることを心がけております。
最近の特徴として、皆さまのお困りの事柄、内容が非常に多岐に渡っていることです。
例えば、現在、当社では東京支店にて、今年最後のラーメン学校を開催しています。
今回は、私自身は学校の実技には参加しなかったのですが、
既にFCで2店ほどラーメン店を経営している経営者の方から、
こんなに美味しい鶏白湯は食べたことがなかったというような評価を頂きました。
私と麺学校のリーダーの柿本部長は一緒に、初日の最初の経営講義と最終日の経営講義に参加し、
生徒さんの実に様々な問題の解決に取り組んでいます。
例えば、先ほどのFCの経営者の場合、初日の質問では従業員の教育の問題がありました。
アルバイトの教育についてお困りで、その内容は下記の通りです。
50席の大型店なので接客がどうしても雑になってしまう。
強く言うと辞めてしまい、優しく言うという事を聞かず、求人をかけても人が来ない。
時給1100円で募集している。
あなたはこれを聞いてどう思われるでしょうか。 あなたが私の立場で、この質問に回答するとすれば、どの様な回答になるでしょうか。 なお、この店舗は関東圏の大都市部のラーメン店です。 これを聞いての私の体験からの回答は次の通りです。
1. 働いている人の給与は他のライバル店に負けない、地域一番高い給与を目指す。
2. 人の採用では一切妥協せずに、価値観を共有出来る人を選び抜く。
3. 遠慮なく、厳しく育て、人として成長させてあげること。
以上は理想論の様に聞こえるかも知れませんが、これを信じて、 目指し続けるかどうかによって未来は大きく変わります。
私は以前、親友の博多一風堂の河原社長に30年前くらいに、当社に来てオープンセミナーを開催し、
講演して貰ったことがあります。
その場で河原社長が参加者に伝えていたことは次の様なことでした。
1. お金儲けだけが目的であれば、当社、当店で働く必要がない、もっとたくさんお金を貰えるところを選べばよい。
2. 働く目的は、まず、自分自身レベルを上げ続け、成長し続けること、世の中に貢献すること。
3. 毎日、お店に来られるお客さまを最高にハッピーにして帰すこと、提供する料理で最高にするハッピーにする、笑顔と元気な声、高いサービスレベルで最高にハッピーにすること。
30年も前だったので、正確には覚えていないのですが、上記のような内容であったと思います。
その頃から、河原社長は従業員を非常に大切にされていたのです。
従業員をビジネス成功の道具とか、儲けるための道具とは思っていなかったのです。
因みに当社の麺学校の経営講義の教科書「不況でも繁盛するラーメン・うどん・そば店の教科書」の第2章で、 人生における大きな時間のロスの4つの要素として、以下の4項目を挙げています。
1. 正しい仕事につかなかった場合
2. 正しい人間関係が組めていない場合
3. 正しい場所にいない場合
4. 正しい学びを得ていない場合
以上の4つの中で、ひとつ目の正しい仕事につかなかった場合とは、情熱を持てない仕事、 使命を全うできない仕事、成長出来ない仕事、自分の卓越性を発揮できない仕事、 楽しくない仕事に就いた場合、私たちは大きな時間のロスをします。
2つ目の正しい人間関係が組めていない場合とは、以下の3つの関係を持てる場合です。 結婚生活においても、職場での人間関係においても、下記の要素がないと、大きな時間のロスをするのです。
① お互いに成長出来る関係が組めているか?
② 自分の与えるギフトを受け取って貰える関係が組めているか?
③ 価値観を共有出来る関係が組めているか?
3つ目の正しい場所にいない場合とは、そこにいることによって成長出来る環境であり、 もし、そこでいても成長出来ない場所であれば、正しい場所ではないのです。
安心領域にどっぷり浸かって、成長、進化出来ない場合も正しい場所ではないのです。
4つ目の正しい学びを得ていない場合の正しい学びとは、使命に沿った進化を遂げることが出来る学びです。 例えば、ある目的を設定した場合に、そこにたどり着くことが出来るような教えを受けることです。
以前にある生徒さんが煮干しのスッキリした味のスープベースを作りたいと思い、十年以上も取り組んできたが、 なかなか出来なかったので、当社のラーメン学校に参加した結果、一瞬で習得することが出来たのです。
このように、正しい学びを得ることは大きな人生の時間のロスを防ぐことが出来るのです。