「安さ」では繁盛店になれない時代へ
売上を上げたいというお悩みは、多くの飲食店経営者に共通するテーマです。しかし、売上を伸ばすために価格を下げる方向に舵を切ってしまうと、かえって利益を圧迫し、経営を苦しくしてしまうケースが少なくありません。
実際に話題となり、行列のできる繁盛店に共通しているのは、「安さ」ではなく「商品力の強さ」です。今回は、繁盛店に共通する条件と、讃匠が提案する麺の技術的な裏付け、そしてこれからの飲食店経営に必要な価格戦略・メニュー開発の視点についてご紹介します。
繁盛店に共通する条件 — 見た目のインパクトと強い味
テレビや情報番組で紹介される人気店には、共通した特徴があります。それは、画面越しでも伝わるほどの「見た目のインパクト」と、印象に残る「強い味」です。
例えば、地元で行列のできる有名な焼き鳥店では、ボリューム満点の一皿と、しっかりとした塩気のある味付けが特徴です。客単価も4,000円から6,000円ほどと、決して安くはありませんが、それでも連日多くのお客様で賑わっています。
御店の商品は、御来店くださったお客様の記憶に残るだけの「強さ」を備えているでしょうか。繁盛店づくりの第一歩は、価格ではなく商品そのものの力を見直すことにあります。
讃匠が提案する「圧倒的な麺の美味しさ」— 144層製法「たまはがね」
商品力を高めるための第一の提案が、麺そのものの美味しさです。讃匠では、一般的なレベルを大きく超える食感を目指し、144層製法による「たまはがね」といううどんを開発しています。
コシともちもち感を生む仕組み
うどんの美味しさを決める要素は、そばの香りとは異なり「食感」にあります。なかでも重要なのが、もちもち感とコシの強さです。
このもちもち感を生み出しているのが、原料となる小麦粉のアミロース含有量です。一般的にうどん用として使われる小麦粉のアミロース含有量が850BU前後であるのに対し、讃匠が監修・販売するうどん粉は1,200BUを超えています。アミロース含有量が高いほど、粘り強く、切れにくい生地に仕上がります。
さらに、生地を4枚重ねにする工程を2回、その後3枚重ねにする工程を2回繰り返すことで、生地は合計144層という重なりを持つようになります。これにより、グルテンの網目組織が強靭になり、茹で上げた後も紙のように切れにくい、押し返すような食感を実現しています。硬すぎず、柔らかすぎず、それでいて強い粘りを持つ食感は、香川県内の標準的なうどんと比較しても、さらに一段上の強さを備えています。
試食での評価
実際に、大手自動車メーカーの関係者が讃匠を訪れた際にこのたまはがねを試食し、これまで食べたうどんの中で最も美味しいという評価をいただいたこともあります。原料と製法にこだわった麺は、それだけで御店の商品力を大きく引き上げる武器になります。
なぜ「安さ」ではなく「品質」で勝負すべきか
日本の外食業が抱える低価格・同質競争の課題
日本の外食業界では、高品質でありながら低価格という、事業者にとって利益の出にくい構造が長年続いてきました。実際、日本の1人あたりGDP(生産性の指標)は2000年時点で世界2位でしたが、現在は20位台まで後退しています。安さを追求するあまり、正当な対価を得られていない構造が、業界全体の生産性を下げている一因といえます。
高品質×高単価戦略という選択肢
生産性を高める最も分かりやすい方法は、価格を上げることです。ただし、それには相応の品質の裏付けが欠かせません。海外の高級ブランドに共通するのは、品質に一切妥協せず、その価値に見合った価格を設定するという姿勢です。飲食店においても同様に、他店の真似ではないオリジナルの強みを持つ商品であれば、価格を上げても選ばれ続けることができます。
国内発祥でありながら海外にも数多く出店し、高い人気を誇るうどんチェーンの例もあります。また都内には、外国人のお客様が来店客の9割を占めるほど支持されているうどん店も存在します。海外のお客様は、日本の外食の価格帯を「安い」と感じる傾向にあるため、品質さえ伴えば、より高い単価でも受け入れられやすいという側面があります。
インバウンド需要という追い風
訪日外国人の数は年々増加傾向にあり、これは国内にいながら商圏を世界に広げられる機会でもあります。ただし、その際に求められるのは、価格に見合うだけの品質とサービスです。国内向けの標準的な価格設定のままでは、この機会を十分に活かすことはできません。
高単価でも選ばれるメニュー開発のポイント
女性客とタンパク質重視メニュー
高単価帯での勝負を考える際、サラリーマン層をメインターゲットにすると、価格を下げざるを得なくなる傾向があります。むしろ意識したいのは女性のお客様です。多くの女性はしっかりとしたお肉料理を好む傾向があり、サラダなど軽い献立に偏らせる必要はありません。
また、現代人はタンパク質が不足しがちだといわれています。成人が1日に必要とするタンパク質量は体重1kgあたり約1g、平均で60〜70gとされていますが、多くの人がこの量を満たせていません。行列のできる人気の焼き鳥店では、250gの鶏もも肉一本(タンパク質量約30〜35g)を単品で提供するメニューが看板商品となっています。麺類のチャーシューについても、170g前後のボリュームで提供する人気ラーメン店の例があります。消化のよい温泉卵を組み合わせるなど、タンパク質をしっかり摂取できる献立は、これからのメニュー開発における重要な視点です。
テイクアウト・ワンハンドフードのトレンド
デリバリーだけに頼らず、テイクアウトの強化も今後の課題です。特に、スマートフォンを片手に持ちながら食べられる「ワンハンドフード」は、時代のニーズに合った形といえます。冷凍餃子や冷凍ラーメンの無人直売所が全国的に成功を収めている例のように、持ち帰りやすく、食べやすい形態への商品開発は、今後さらに重要性を増していくと考えられます。
高齢化社会と麺ビジネスの親和性
高齢化が進むにつれて、咀嚼力(噛む力)は徐々に低下していきます。うどんは古くから「飲み物」とも言われるほど、噛む力に負担をかけず食べやすい食品です。この特性は、これからの高齢化社会において、麺ビジネスの大きな可能性につながります。
まとめ
繁盛店に共通するのは、価格の安さではなく、商品そのものが持つ圧倒的な力です。讃匠の144層製法「たまはがね」は、その商品力を支える技術的な裏付けの一つとしてご提案できるものです。
なお、フレッシュな生麺の食感を活かすには、十分な茹で釜の容量と、茹で置きの体制を整えていただくことが前提となります。御店の設備や運用に合うかどうか、まずはサンプルをお取り寄せいただき、実際の食感や調理適性をご確認いただければと思います。