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2026年、繁盛する飲食店が年始に必ずやっている「3つの初動」

うどんの画像

こんにちは、讃匠です。

年末年始の忙しさが落ち着いてきた今、あなたのお店は「日常に戻る」モードに入っていませんか。

実は、繁盛するお店とそうでないお店の差は、1月の売上ではなく「1月に何を整えたか」で決まります。

讃匠ではこれまで全国の飲食店、なかでも麺業態(うどん・蕎麦・ラーメン)の繁盛店を数多く見てきました。その経験から言えることが一つあります。

「気合で乗り切ろうとする店」より「設計で動き出す店」の方が、半年後・1年後に大きな差をつけている。

この記事では、繁盛店が年始に必ず行っている3つの初動と、その具体的な考え方をお伝えします。

なぜ1月の動きがその年を決めるのか

年末年始を乗り越えた直後は、どのお店も「やれやれ、ひと段落」という気持ちになります。

しかしこのタイミングにこそ、繁盛店と停滞するお店の分岐点があります。

  • 停滞するお店:「忙しい時期は終わった。また日常に戻ろう。」
  • 繁盛するお店:「忙しさが落ち着いた今こそ、今年の土台を設計し直そう。」

この視点の違いが、1年後の結果を静かに決定づけます。忙しい時期が終わった今だからこそ、立ち止まって「設計し直す」ことができます。

繁盛する飲食店が年始に必ずやっている「3つの初動」

繁盛店は、年始に必ず現状の確認をします。その視点は3つです。

初動① 味とオペレーションを"基準化"し直す

繁盛店は、年始に必ず現状の確認をします。その視点は3つです。

茹で時間が「感覚」になっていないか

年末の繁忙期を経て、タイマーを省略する習慣がついていませんか。うどんをはじめとした麺料理では、茹で時間のわずかなズレが食感に直結します。「だいたいこのくらい」ではなく、理想の食感を再現するためのルールを年始に再徹底することが重要です。

ピーク時でも味のクオリティが保たれているか

忙しさを理由に、計量や温度管理が甘くなっていないか。繁盛店ほど、混んでいるときこそ基準を守っています。「忙しいと味が落ちる」は才能の問題ではなく、仕組みの問題です。

オペレーションの無駄が増えていないか

年末の「とにかく回す」状態で、いつのまにか非効率な動きが定着していることがあります。年始に一度、動線と段取りを見直し、最短ルートで最高の状態をお客様に届ける設計に戻すことが重要です。

「去年のクセ」をリセットすることが、初動①の目的です。

初動② 「価格の理由」を整え直す

お客様は「価格の安さ」にお金を払うのではなく、「このお店に来たい理由」にお金を払います。

年始は、その理由をお店の中で改めて言語化する絶好のタイミングです。

  • なぜこの価格なのか
  • 自分たちの強みは何か
  • お客様は何に価値を感じているのか

「売れる価格」と「儲かる価格」は別物です

讃匠がこれまで全国の麺業態を見てきて、最も多いのが「安くすれば売れる」という思い込みによる価格設定のミスです。

下の表をご覧ください。うどん1杯の価格を500円〜2,000円で試算したものです。

価格(円)変動費率変動費固定経費1食原価1食利益食数総利益
50040%200350550-50100-5,000
70040%28035063070855,950
90040%3603507101907013,300
1,10040%4403507903105517,050
1,30040%5203508704304017,200
1,50040%6003509505502513,750
1,70040%6803501,030670106,700
2,00040%8003501,15085000

一番売れやすい価格帯が、一番利益を損なっている

この表が示しているのは、一つのシンプルな事実です。一番売れやすい価格帯(500円前後)は、総利益がマイナスになります。

逆に総利益が最大になるのは、1,100〜1,300円帯です。これは「一番売れる価格の約2倍」に相当します。

安い価格では1食あたりの利益が薄いため、食数をこなしても利益が積み上がりません。一方、適正な価格帯では1食あたりの利益が確保されるため、食数が減っても総利益は大きくなります。

なぜうどん店は安売り競争に陥りやすいのか

多くの飲食店経営者が、安すぎる価格設定に陥りがちです。スターバックスはコーヒーを「売ろう」としているのではなく、体験と価値を売っているから高くても売れます。うどん店が「うどんを安く売ろう」とするから過当競争になり、儲からなくなるのです。

この整理ができているお店は、値上げ局面でもブレません。価格を下げるのではなく「価格の理由」を整えることで、値上げをしてもお客様に正しく伝わるのです。

初動③ 「続けられる形」に経営を寄せる

3つの初動のなかで、最も重要なのがこれです。

繁盛店は、年始に必ずこう問い直します。「この働き方を、あと5年続けられるかどうか?」仕込み、オペレーション、人の配置すべてを「続く前提」で見直すのです。

どんなに繁盛していても、働く人が疲弊し続ける構造では長続きしません。無理のある箇所が一つでもあれば、忙しくない今こそ修正する時期です。

一時の繁盛ではなく、長く続く繁盛へ」。これができるお店だけが、一時の繁盛ではなく、長く続く繁盛を手に入れます。

讃匠が2026年に一番伝えたいこと

2026年、目指すべきは「頑張るお店」ではなく「続くお店」です。

味がブレない。ピークでも崩れない。口コミが生まれる。価格に理由がある。働く人が疲弊しない。

これらはすべて、才能ではなく「設計」で決まります。

今年は特に、気合と根性だけで乗り切ろうとするお店ほど苦しくなる一年になると讃匠は見ています。逆に、

  • 仕組みで回る
  • 再現性がある
  • 人に優しい
  • 価値が伝わる

こういった「軽くて強いお店」が、これからの時代に選ばれ続けます。

讃匠は、店主様の「想い」を「仕組み」へと落とし込み、現場の無理をなくして利益を残すための、一番身近なサポーターであり続けます。

まとめ:1月は「仕切り直しの月」

1月は、ただ売上を追うだけの月ではありません。これからの1年を「設計し直す」月です。

見直すべき項目具体的なアクション
味の精度茹で時間・計量・温度管理の基準を再確認
オペレーションの無駄動線・段取りのリセット
価格設定「価格の理由」の言語化と適正価格帯の確認
持続可能な働き方5年続けられる構造かを問い直す

今一度立ち止まり、これらを整える決断をしたお店から、2026年の繁盛は、もう静かに始まっています。


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藤井 薫(ロッキー藤井)

1948年5月、香川県坂出市生まれ。
国立高松工業高等専門学校 機械工学科を卒業後、川崎重工株式会社にて航空機の機体設計に従事。

その後独立し、1975年に大和製作所を創業。製麺機の開発・販売を通じて、麺業界の発展に貢献し、小型製麺機においては業界トップシェアを確立。

1984年には麺の研究を開始し、麺研究室(ジャパンフードリサーチ)を創業。讃岐うどんの伝統製法を科学的に解析し、現代の小麦粉に適した独自製法を確立。

1986年に株式会社讃匠を設立し、本格的にうどんの製造・販売を開始。「亀城庵」ブランドは楽天市場にてグルメ大賞を史上初の10回連続受賞するなど、高い評価を獲得。

また、2000年にうどん学校、2004年にラーメン学校・そば学校を開校し、これまでに多数の繁盛店を輩出。「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として、テレビ・メディア出演や全国講演も多数。麺ビジネス一筋に50年以上携わる

令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

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