こんにちは。讃匠です。
いよいよお盆を迎えます。一年の中でも、うどん店が最も忙しくなる時期です。
帰省されたご家族、親戚、友人同士など、多くのお客様が一度に来店されます。私は50年以上、うどん業界を見てきましたが、お盆商戦で成功する店には共通点があります。それは、忙しい時ほど、基本を大切にする店です。
お盆の繁盛は当日ではなく、準備で決まる
お盆期間になると、普段の何倍ものお客様が来店されます。
この時に慌てる店と、落ち着いて対応できる店があります。その違いは、能力ではありません。準備の差です。
人気商品の仕込み。スタッフの役割分担。厨房の動線。ホールの動き。おすすめ商品の確認。繁盛店は、忙しくなる前にすべて準備を終えています。
売る商品を増やすより、絞る勇気
お盆だからといって、メニューを増やし過ぎる必要はありません。
むしろ、繁盛店ほど売れ筋商品に集中しています。「何でもあります。」ではなく、「これが当店のおすすめです。」と自信を持って提案できる店の方が、お客様の満足度は高くなります。
品質と提供スピードは両立できる
混雑すると、どうしてもスピードだけを優先したくなります。
しかし、お客様は待つことよりも、品質が落ちることに敏感です。
・茹で時間
・水締め
・出汁
・盛り付け
・忙しい時ほど基本を守る。
その積み重ねが、「また来たい。」という信頼になります。
お客様を暑い中で待たせない工夫
今年の夏は、例年以上の猛暑です。外で10分、15分待つだけでも、大きな負担になります。
だからこそ、待ち時間を短くする努力と同時に、待っていただく時間を快適にする工夫が必要です。例えば、・日陰や待合スペースを確保する。
・冷たいお茶や冷水を用意する
・待ち時間の目安をお伝えする
・小さなお子様や高齢者には優先的に声を掛ける
・スタッフが定期的に様子を見に行く
こうした小さな心配りが、「また来たい。」という気持ちにつながります。
満席でも、無理に詰め込み過ぎない
忙しくなると、一人でも多くのお客様をご案内したくなります。しかし、席を詰め込み過ぎれば、お客様は落ち着いて食事を楽しめません。
スタッフも余裕を失います。私は、忙しい時ほど、ゆったりした接客を心掛けていただきたいと思います。
忙しさは、お客様に見せるものではありません。安心感を提供することが、サービスの本質です。
忙しい時ほど、お客様を置き去りにしない
私は全国のうどん店を訪問してきましたが、繁忙期になると残念に思うことがあります。スタッフ全員が目の前の仕事に追われ、お客様が置き去りになっている店です。
席に案内されても注文を聞きに来ない。料理が運ばれても一言がない。会計で待っていても気付かない。厨房では一生懸命働いていても、お客様には「放っておかれた。」という印象だけが残ってしまいます。
これは非常にもったいないことです。
「少々お待ちください。」
「暑い中ありがとうございます。」
「もうすぐご案内できます。」
この一言だけで、お客様の気持ちは大きく変わります。逆に、その一言がないだけで、「もう来ない」という結果になることもあります。
このしっぺ返しは、その日ではなく、数か月後、一年後、「最近、お客様が減った。」という形で必ず返ってきます。
だから私は、忙しい時ほど、お客様一人ひとりを置き去りにしていないか。このことを確認していただきたいと思います。
混雑もお店の魅力に変えられる
私は、これからのレストラン経営では、Entertainment(楽しさ)が重要になると考えています。
・製麺している様子 ・天ぷらを揚げる音 ・スタッフの元気な掛け声 ・笑顔
こうしたライブ感も、お店の価値です。忙しいからこそ、活気のある店づくりを心掛けてください。
とっておきの提案
お盆は、初めて来店されるお客様が最も多い時期です。帰省されたご家族や旅行中のお客様が、「また香川へ来たら、この店へ行こう。」そう思ってくだされば、一度の来店が何年にも続くご縁になります。
そのためにも、帰り際に、「9月から秋限定メニューをご用意しています」そんな一言を添えてみてください。
今日のお客様を、秋のお客様へつなげる。これも繁盛店の大切な仕事です。
今週の実践ポイント
□ 人気商品の仕込みは十分か。
□ メニューを絞り込み、品質を維持できるか。
□ お客様を暑い中で待たせる対策はできているか。
□ 待合スペースや冷水の準備はできているか。
□ スタッフ全員が役割を理解しているか。
□ 忙しい時でも笑顔と声掛けを忘れていないか。
□ お客様を置き去りにしていないか。
□ 秋メニューへの案内を準備しているか。
まとめ
・お盆商戦は準備で決まる
・売れ筋商品に集中することが品質維持につながる
・猛暑の中では、お客様を待たせない工夫が重要である
・忙しい時ほど、ゆったりとした接客を心掛ける
・お客様を置き去りにしないことが、将来のリピーターづくりにつながる
・初めてのお客様を常連客へ育てる意識を持つ。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。私は、お盆は一年で最も忙しい時期であると同時に、一年で最も多くの新しいお客様とのご縁が生まれる時期だと考えています。
そのご縁を、一度きりで終わらせるのではなく、何年も続くお付き合いへと育てていく。その積み重ねこそが、繁盛店をつくります。
どうぞ今年のお盆も、お客様はもちろん、一緒に働く仲間にも思いやりを持ち、素晴らしいお店づくりを実践してください。