麺の締め、茹で場の暑さ、スタッフの体調管理。
夏の繁盛は、現場づくりで決まります。
いつもありがとうございます。讃匠です。6月も後半に入りました。
いよいよ真夏の営業を、具体的に考える時期です。夏のうどん店では、冷たい麺の需要が高まります。
ざるうどん。冷たいぶっかけうどん。冷かけうどん。夏野菜の冷やしうどん。健康志向のさっぱりメニュー。これらは、夏の売上を支える大切な商品です。
しかし、冷たい麺は、ただメニューに載せればよいわけではありません。品質を安定させるためには、真夏のオペレーションを整える必要があります。
私は、讃匠の創業者であり、うどん店経営のアドバイザーとして、長年、全国のうどん店・麺ビジネスを見てきました。私が見ているのは、うどん店経営の奥にある、繁盛する店に共通する内的構造です。
繁盛する店は、ピーク時でも品質を崩しません。そのために、夏の現場を早めに整えています。
夏の厨房環境とスタッフ管理は、経営課題になっている
猛暑が続く中で、飲食店の厨房環境、スタッフの熱中症対策、作業効率の見直しは、ますます重要になっています。
うどん店は、茹で釜を使うため、厨房内の温熱環境が厳しくなりやすい業態です。お客様だけでなく、スタッフが安全に、集中して働ける状態を作ること。これが、夏の品質維持には欠かせません。
冷たい麺の品質は「締め」の水温で変わる
冷たい麺で最も重要な工程の一つが、水で締める工程です。茹で上がった麺を水で締めることで、表面が整います。そして、つるみ。のど越し。弾力。これらが生まれます。
しかし、真夏は水道水の温度が上がりやすくなります。冬と同じ感覚で締めていると、思ったほど麺が締まらないことがあります。
麺の表面がぼやける。のど越しが弱くなる。弾力が出にくい。最後の一口でだれて感じる。
こうした問題の原因が、実は水温にあることも少なくありません。
冷たい麺を主力にするなら、夏場の締め水の温度を確認することが大切です。必要に応じて、氷水・冷却水・締める時間・一度に締める麺量・作業手順、これらを見直す必要があります。
冷たい麺は、茹で時間も変わる
冷たいぶっかけうどんや、ざるうどんは、茹でた後に冷水で締めます。そのため、釜揚げうどんや、かけうどんと比べると、一般的に茹で時間が長くなります。
私が亀城庵のうどん店で実際に行っていた時も、目安としては次の通りでした。
- 釜揚げうどん:約5分
- かけうどん:約8分
- 冷たいぶっかけうどん:約10分
- ざるうどん:約12分
ざるうどんが一番茹で時間が長かったのです。これは、水で締めた後に、麺の中心までちょうどよい食感に仕上げるためです。茹で時間が短いまま冷水で締めると、中心部が硬く残ることがあります。逆に、茹ですぎると、締めても食感がぼやけてしまいます。
冷たい麺は、茹でる→締める→盛る→提供する、この一連の流れで、最終的な品質が決まります。
ピーク時の動線を見直す
夏のピーク時には、冷たい麺の注文が集中します。その時に、現場の動線が整っていないと、品質が落ちます。
茹でる人。締める人。盛り付ける人。天ぷらやトッピングをのせる人。提供する人。この流れが詰まると、麺の一番良い状態を逃してしまいます。
冷たい麺は、特にタイミングが大切です。茹で上がってから締めるまで。締めてから盛るまで。盛ってから提供するまで。この時間が長くなるほど、食感は変わります。
真夏のピーク前に、一度、冷たい麺の提供動線を確認しておくことをおすすめします。
スタッフの体調管理も品質管理である
真夏の厨房では、スタッフの体調管理も非常に重要です。疲れているスタッフは、細かな変化に気づきにくくなります。
水温の変化。茹で上がりの違い。麺の締まり具合。盛り付けの乱れ。提供時間の遅れ。これらは、すべてお客様の満足に影響します。
つまり、スタッフの体調管理は、単なる労務管理ではありません。うどんの品質管理そのものです。
水分補給。休憩。茹で場の暑さ対策。作業分担。ピーク時の声かけ。こうした基本を整えることが、真夏の繁盛を支えます。
讃匠の業務用うどんと真夏の安定品質
讃匠の業務用うどんは、業界経験50年の中で培ってきた麺づくりの知恵と、現場経験から生まれた、独自製法のうどんです。
夏の冷たいメニューでは、麺の品質がそのままお客様に伝わります。だからこそ、商品そのものの食感だけでなく、現場で安定して扱えることも大切です。
うどん店様が忙しいピーク時でも、できるだけ安定した品質を提供できるようにする。これが、業務用うどんに求められる大切な役割です。
8月ピークに向けた冷やし麺オペレーションを今から固める
郊外立地のうどん店では、8月が年間売上の大きなピークになります。夏休み、家族連れ、帰省客、車での来店、昼食需要これらが重なるためです。
そのピークを支える原動力になるのが、うどんの食感をうまく活用した冷たいうどんです。
しかし、8月に入ってから準備していては、遅い場合があります。6月後半の今から、茹で時間・締め水の温度・盛り付け動線・スタッフ配置・おすすめトーク・仕込み量・POPと写真、これらを整えておくことが大切です。
今日のチェックポイント
ぜひ、自店の真夏オペレーションを、次の視点で確認してみてください。
- 締め水の温度を測っているか
- 冷たい麺の茹で時間は、商品ごとに確認できているか
- ざる、冷たいぶっかけ、冷かけで茹で時間や締め方を変えているか
- 茹で上がりから提供までの時間にムダはないか
- ピーク時のスタッフ動線は詰まっていないか
- 茹で場の暑さ対策はできているか
- スタッフの水分補給と休憩は取れているか
- 8月のピークに向けた仕込み計画はできているか
今日のまとめ
真夏の冷たい麺は、麺の食感がはっきり出る商品です。だからこそ、品質を決めるのは、麺そのものだけではありません。
水温。茹で時間。締め方。盛り付け。提供動線。スタッフの体調管理。これらがすべてつながって、お客様の一杯になります。
冷たい麺は、夏の売上を伸ばす大きな武器です。しかし、その武器を活かすには、現場の準備が必要です。6月後半の今こそ、真夏のオペレーションを見直してみてください。
今日のまとめ
読者からの質問・要望を受け付けています
このメルマガでは、読者の皆さまからの質問・要望を受け付けています。
「冷たい麺の茹で時間をどう決めればよいか」「水締めの温度管理を知りたい」「ピーク時のオペレーションを改善したい」
そのような声を、今後のメルマガで取り上げていきます。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
讃匠創業者 藤井薫