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うどん提供における”オペレーション”の重要性

うどんのオペレーションは大変です。

特に生うどん・半生うどんの場合、10分ほど茹でる(麺の太さ等によって、違います)

水洗いする

玉取り(1食ずつ分ける)

オーダーが入ったら、湯煎する

加えて、それらとは別に、茹で釜(または茹で鍋、寸胴)のお湯のメンテナンスが必要です。

特に市街地の人通りがある店舗で、昼に提供しようとすると、その処理量が増えていきます。

弊社がまず、生うどんを提供したいお客様にお伺いしているのは、価格や送料以上に上記のようなオペレーションが対応できるかどうかです。

インスタ映えしそうなメニューが考案できた!話題になりそうなメニューができた!

と、そのメニューそのものにとらわれがちですが、実は一つ一つのオペレーションが確立できていないと、リピーターを得ることは難しいのではないかと、多くの店舗様を見ていて感じる次第です。

新規オープンの場合でも、既存店での新規メニューの提供でも、メニューだけでなく、オペレーションも今一度ご確認ください。

生うどんを提供したい飲食店へ——メニューより先に考えてほしいオペレーションの話

新しいメニューを思いついたとき、気持ちが高まるのは自然なことです。「インスタ映えしそう」「話題になりそう」——そういった期待とともに、メニュー開発に力を入れる。それ自体は、飲食店として当然の姿勢だと思います。

ただ、弊社がこれまで多くの飲食店様とお付き合いしてきた中で、一つ感じていることがあります。メニューの魅力と、そのメニューを安定して出し続けられるかどうかは、別の話だということです。

特に生うどん・半生うどんの提供においては、この点が非常に重要になります。この記事では、うどんメニューを検討されている方に向けて、導入前にぜひ考えておいてほしいオペレーションの話をさせてください。


生うどんの提供には、これだけの工程がある

冷凍うどんや茹でうどんと大きく異なるのは、生うどん・半生うどんには「仕込み」が必要だという点です。オーダーが入ってから動き始めるのではなく、提供できる状態にするまでに、複数の工程を事前に積み重ねておく必要があります。

主な工程を順に挙げると、次のようになります。

茹でる 麺の太さや種類にもよりますが、生うどんの場合は10分前後の茹で時間が必要です。この時間は短縮できるものではなく、しっかりと確保しなければ食感に影響が出ます。また、茹でるためには十分な量のお湯と、大きめの茹で釜(または寸胴)が不可欠です。

水洗いする 茹で上がった麺は、冷水でしっかり洗います。表面のぬめりを取り、コシを引き出すために欠かせない工程です。手早く、かつ丁寧に行う必要があります。

玉取り(1食分ずつ分ける) 茹でてまとめて仕込んだ麺を、1食分ずつに分けてストックしておく作業です。提供時のスピードを確保するために、この状態まで事前に整えておくことが求められます。

オーダーが入ったら湯煎する 玉取りしておいた麺を、オーダーのタイミングで湯煎して温め直します。ここで手間取ると、麺が冷めたまま提供されたり、食感が変わったりする原因になります。

茹で釜のお湯のメンテナンス これは見落とされがちですが、非常に重要な工程です。麺を茹でるにつれてお湯は濁り、温度や状態が変化していきます。お湯の状態が変わると、同じ茹で時間でも仕上がりが変わるため、常に湯の状態を確認・管理する必要があります。


ランチ営業で、この工程を回すとどうなるか

ここで少し、実際の現場をイメージしてみてください。

市街地にある飲食店で、昼のランチタイムにうどんを提供しようとしたとき、何が起きるでしょうか。

開店前の仕込みで麺を茹でてストックしておく必要があります。ランチの提供開始に合わせて、十分な玉数を準備しておかなければ、最初のオーダーから対応が遅れます。

ピーク時間帯に差し掛かると、状況はより複雑になります。次々と入るオーダーに対して湯煎・盛り付けをこなしながら、同時に茹で釜のお湯の状態も目を配り続けなければなりません。混雑するほど処理量は増え、一つひとつの工程にかけられる時間は短くなっていきます。

さらに、仕込みの麺が足りなくなりそうになれば、追加で茹でる判断も必要です。茹でている間はキッチンのスペースと火力が占有されます。

これは、「うどんが難しい」という話ではありません。うどんの工程そのものは、慣れれば決して複雑ではないのです。ただ、それを回すための人員・設備・段取りが揃っていなければ、現場は想定以上に厳しくなる、ということです。


オペレーションが崩れると、何を失うか

うどんの品質は、一度の提供だけでは完成しません。毎回安定して同じ状態で出し続けることで、はじめてお客様に「ここのうどんは美味しい」という印象が定着します。

オペレーションに無理があると、まず出てくるのが品質のばらつきです。忙しいときはコシが弱い、麺が冷たい、提供が遅い——こうした不満は、一度経験されると「また行こう」という気持ちを損ないます。

リピーターが取れなければ、集客は常に新規頼みになります。広告費をかけて新しいお客様を呼び込んでも、再来店につながらなければ、経営的な負担は積み重なる一方です。

もちろん、オペレーションを整えれば、すべてが解決するわけではありません。ただ、少なくとも「安定した品質を出し続けられる状態」は、リピーターを生む最低条件だと、多くの店舗様を見ていて感じます。


導入前に確認してほしい3つのポイント

生うどんのメニュー化を検討されている方に、導入前に一度確認していただきたいことがあります。

1. 茹で釜(または寸胴)の設備は確保できているか 生うどんを茹でるには、麺が十分に泳ぐ量のお湯が必要です。小さな鍋では対応が難しく、業務用の茹で釜や大きな寸胴が必要になる場合があります。既存の厨房設備で対応できるかどうか、事前に確認してみてください。

2. 仕込みを担当できるスタッフと時間帯は確保できているか 生うどんの仕込みには、開店前にまとまった時間が必要です。誰が、何時から、どのくらいの量を仕込むのか。人員と時間帯の設計ができているかどうかが、安定した提供の基盤になります。

3. ランチピーク時の処理量に、キッチンのキャパシティは対応できるか 一番負荷がかかるのは、注文が集中するピーク時間帯です。そのときに、うどんの工程と他のメニューの調理が同時に回せるかどうか。事前にシミュレーションしておくことが大切です。


まとめ

メニューの魅力と、そのメニューを安定して提供し続ける仕組みは、車の両輪です。どちらが欠けても、リピーターを獲得し続けることは難しくなります。

弊社では、生うどんのサンプルをご検討いただく際、価格や送料の話と同じくらい、オペレーションの話を大切にしています。「うちで対応できるか」を一緒に考えることで、導入後のギャップを減らしていきたいと考えているからです。

なお、オペレーションを実際にどう組み立てるか——仕込みの段取りや釜の管理方法など、具体的な仕組みについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

[誰がやっても同じ結果が出る「オペレーション」の仕組み——繁盛店は”腕”ではなく”型”で回っている]

まずは麺の品質を実際に確かめてみたい方は、ぜひサンプルのご請求からお気軽にどうぞ。

讃匠では、業務用うどんの仕入れ麺も取り扱っております。

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藤井 薫(ロッキー藤井)

1948年5月、香川県坂出市生まれ。
国立高松工業高等専門学校 機械工学科を卒業後、川崎重工株式会社にて航空機の機体設計に従事。

その後独立し、1975年に大和製作所を創業。製麺機の開発・販売を通じて、麺業界の発展に貢献し、小型製麺機においては業界トップシェアを確立。

1984年には麺の研究を開始し、麺研究室(ジャパンフードリサーチ)を創業。讃岐うどんの伝統製法を科学的に解析し、現代の小麦粉に適した独自製法を確立。

1986年に株式会社讃匠を設立し、本格的にうどんの製造・販売を開始。「亀城庵」ブランドは楽天市場にてグルメ大賞を史上初の10回連続受賞するなど、高い評価を獲得。

また、2000年にうどん学校、2004年にラーメン学校・そば学校を開校し、これまでに多数の繁盛店を輩出。「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として、テレビ・メディア出演や全国講演も多数。麺ビジネス一筋に50年以上携わる

令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

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