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郊外型うどん店は8月が年間ピーク|従業員ロイヤルテイを高めて万全な体制

郊外型うどん店は8月が年間ピーク|従業員ロイヤルティを高めて万全な対策へ|準備と環境づくりが、来年の繁盛を決める。|8月は最大のビジネスチャンス

こんにちは、讃匠です。

8月に入りました。私は50年以上うどん業界に携わってきましたが、現在では多くの郊外型うどん店にとって、8月が一年で最も売上を伸ばせる月になっています。

以前は冬が最大の商戦でした。しかし現在では、冷たいうどん文化の定着、地球温暖化による猛暑の長期化、夏休み、お盆の帰省、家族連れの増加などが重なり、8月が年間最大のビジネスチャンスへと変わりました。

繁盛店は、この変化を待っているのではありません。変化を先読みし、準備を終えている店が、この一か月で大きく売上を伸ばしています。

郊外型うどん店が最も有利な季節

郊外型うどん店の強みは、家族連れのお客様です。

夏休みになると、「今日は家族でどこへ食べに行こうか。」という需要が一気に増えます。

一組のお客様が三人、四人、時には祖父母まで含めた三世代になることも珍しくありません。つまり、一組のお客様から生まれる売上が最も大きくなる季節なのです。

だからこそ、子どもだけでもなく、大人だけでもなく、親子三代が満足できる店づくりが重要になります。

うどんは世界でも数少ない「親子三代の食べ物」

私は、世界中で麺の消費量が伸び続けている理由の一つは、食べやすさにあると思っています。

小さなお子さんは、もちもちした食感と、つるっとしたのど越しを楽しめます。高齢者は、咀嚼する力や飲み込む力が少し弱くなっても食べやすい食品です。

つまり、うどんは、子どもから高齢者まで、一緒に楽しめる数少ない料理なのです。これから世界中で高齢化が進むほど、この価値はさらに高まるでしょう。

関連記事:夏休みの家族連れを取り込むうどん店の工夫|親子三代に選ばれる店づくりが、これからの繁盛店をつくる

「炭水化物」から「健康食」へ

これまで、「うどんは炭水化物が中心」というイメージを持たれることもありました。

しかし私は、これからのうどん店は、そのイメージを変えていくべきだと思っています。例えば、

・冷しゃぶ
・蒸し鶏
・骨付鶏
・焼き魚
・温泉卵
・納豆
・豆腐

季節の野菜や海藻を組み合わせれば、栄養バランスの取れた一食になります。健康を意識するお客様は年々増えています。

美味しい」だけでなく、「健康にも良い」という価値を提供することが、これからの繁盛店には欠かせません。

この夏、一番大切なのは「働く人を守る経営」

今年の夏は、これまでとは暑さのレベルが違います。35℃を超える猛暑日が続き、夜になっても気温が下がらない日が珍しくありません。

私は、このような時代だからこそ、8月のうどん店経営で最も大切なことは、働く人たちの健康を守ることだと考えています。うどん店は、茹で釜、フライヤー、ゆで麺機など、もともと高温になりやすい職場です。

だからこそ、まず見直していただきたいのが、茹で釜の排熱対策です。設備更新の機会があれば、ガス機器だけでなく、電化機器やIH機器も積極的に検討してください。初期投資は必要ですが、厨房内の温度を大きく下げることができ、スタッフの身体的な負担は大幅に軽減されます。

私は、これからの設備投資は、「従業員が快適に働ける環境をつくる投資」という考え方が重要だと思っています。

店だけでなく、自宅での睡眠まで考える

しかし、店内だけ快適にしても十分ではありません。現在は、夜中でもエアコンなしでは眠れない熱帯夜が続く時代です。睡眠不足のまま出勤すれば、熱中症のリスクは一気に高まります。

もし私が今、現場の責任者であれば、社員だけでなく、パート・アルバイトの皆さんも含めて、「夜、自宅でエアコンを使い、十分な睡眠が取れているだろうか。」ということまで気にします。

これはプライベートへの干渉ではありません。働く人の健康を守り、結果としてお客様へ最高の商品とサービスを届けるための経営です。

これからの「Health(健康)」とは、お客様だけでなく、働くスタッフ全員の健康まで含めて考えることではないでしょうか。

関連記事:これからのレストラン経営は、QSC+E+E+H

今週の実践ポイント

ぜひ今週、お店を次の視点で見直してみてください。

□ 冷たいうどんの品質は最高の状態を維持できているか。
□ 家族連れが利用しやすいメニュー構成になっているか。
□ 高たんぱくメニューを提案しているか。
□ 茹で釜の排熱対策は十分か。
□ 厨房内の暑さ対策はできているか。
□ スタッフが十分な水分・塩分補給を行えているか。
□ パート・アルバイトも含め、熱中症対策について話し合っているか。
□ 夜、自宅で十分な睡眠が取れる環境になっているか。

まとめ

・8月は郊外型うどん店にとって年間最大の商戦。
・親子三代に喜ばれる店づくりが売上アップにつながる。
・高たんぱくメニューは健康価値と客単価向上を実現する。
・今年の猛暑では、働く人の健康を守ることが最優先の経営課題である。
・これからの繁盛店は QSC+E+E+Hを実践し、お客様とスタッフの双方の健康を大切にする店である。

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。暑い夏を乗り切るために、まずはお客様より先に、働く仲間の健康を守ることから始めてください。

健康なスタッフの笑顔こそが、お客様への最高のおもてなしになります。

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藤井 薫(ロッキー藤井)

1948年5月、香川県坂出市生まれ。
国立高松工業高等専門学校 機械工学科を卒業後、川崎重工株式会社にて航空機の機体設計に従事。

その後独立し、1975年に大和製作所を創業。製麺機の開発・販売を通じて、麺業界の発展に貢献し、小型製麺機においては業界トップシェアを確立。

1984年には麺の研究を開始し、麺研究室(ジャパンフードリサーチ)を創業。讃岐うどんの伝統製法を科学的に解析し、現代の小麦粉に適した独自製法を確立。

1986年に株式会社讃匠を設立し、本格的にうどんの製造・販売を開始。「亀城庵」ブランドは楽天市場にてグルメ大賞を史上初の10回連続受賞するなど、高い評価を獲得。

また、2000年にうどん学校、2004年にラーメン学校・そば学校を開校し、これまでに多数の繁盛店を輩出。「麺店の影の指南役」「行列の仕掛け人」として、テレビ・メディア出演や全国講演も多数。麺ビジネス一筋に50年以上携わる

令和5年 秋の叙勲にて「旭日単光章」受章。

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